ダイエット基礎

基礎代謝とは目安の計算・年齢との関係・上げ方の考え方

基礎代謝とは|目安の計算・年齢との関係・上げ方の考え方

基礎代謝は、安静にしていても使われるエネルギーです。1日の消費に占める割合、女性の目安の計算例、年齢や筋肉との関係、無理のない高め方をやさしく解説します。

公的機関・公式資料などの一次情報と照合して作成しています。このサイトについて

基礎代謝とは

基礎代謝(量)とは、目が覚めた状態で静かにしているときにも、生きるために使われているエネルギーのことです。心臓を動かす、体温を保つ、呼吸をするなど、意識しなくても体が行っている活動に使われます。

厚生労働省のe-ヘルスネットでは、1日の総エネルギー消費量のうち、基礎代謝が約60%、食事誘発性熱産生(食べたあとの熱の発生)が約10%、身体活動が約30%を占めると説明されています。基礎代謝は体格に左右され、日によって大きくは変わりません。1日のエネルギー消費の多い少ないを左右するのは、おもに身体活動量です。

基礎代謝の基本

何で決まるのか

基礎代謝は、おもに次の要素で変わります。

  • 体の大きさ(体重・除脂肪量): 体が大きいほど多くなります。
  • 筋肉などの除脂肪量: 脂肪より筋肉などの組織のほうがエネルギーを使います。
  • 年齢: 加齢とともに、除脂肪量が減ることなどから低下する傾向があります。
  • 性別: 一般に男性のほうが筋肉量が多く、高くなりがちです。

基礎代謝の目安の求め方

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」では、基礎代謝基準値(体重1kgあたりの1日の基礎代謝量)が年齢・性別ごとに示されています。

基礎代謝量(kcal/日) = 基礎代謝基準値(kcal/kg体重/日) × 体重(kg)

女性の基準値は、18〜29歳で22.1、30〜49歳で21.9です。

基礎代謝の具体例

参照体重での目安(食事摂取基準2025年版の例)

年齢 基準値 参照体重 基礎代謝量の目安
18〜29歳の女性 22.1 51.0kg 約1,130kcal/日
30〜49歳の女性 21.9 53.3kg 約1,170kcal/日

自分の体重で試算する

30代で体重50kgの女性の場合です。

21.9 × 50 = 1,095kcal/日

これが基礎代謝の目安です。1日の総消費エネルギーを知りたいときは、この値に、活動量に応じた係数(身体活動レベル)を掛けて見積もります。あくまで平均的な人の値からの推定で、個人差があります。

1日の消費エネルギーの内訳(イメージ)

内訳 割合の目安
基礎代謝 約60%
食事誘発性熱産生 約10%
身体活動(運動・家事・通勤など) 約30%

基礎代謝を把握して活用する流れ

  1. 目安を計算する。上の式で、自分の基礎代謝を出します。
  2. 「基礎代謝より少なく食べる」は避ける。基礎代謝は最低限の消費です。食事量をこれより大きく減らすと、栄養不足や筋肉の減少につながるおそれがあります。
  3. 筋トレを週2回ほど取り入れる。スクワットなど大きな筋肉を使う動きから始めます。
  4. たんぱく質をふくむ食事をそろえる。主食・主菜・副菜をそろえ、肉・魚・卵・大豆製品などを毎食に入れます。
  5. 日常の動きを増やす。階段を使う、歩く時間を増やすなど、身体活動の約30%の部分は、自分で変えやすい部分です。
  6. 睡眠をととのえる。生活リズムが乱れると食事や活動も乱れやすくなります。

基礎代謝の注意点

「基礎代謝を上げれば簡単に痩せる」は言い過ぎ

筋肉が1kg増えたときに増える基礎代謝は、大きな数字ではありません。基礎代謝だけに期待するのではなく、食事・身体活動・睡眠の全体で見直すほうが現実的です。

若い女性の無理な減量に注意

e-ヘルスネットでは、若い女性のやせすぎが、貧血や筋肉量の低下、基礎代謝の低下、将来の骨粗しょう症などに関わると説明されています。BMIが標準でも減量を重ねる人がいますが、体に必要なエネルギーを確保することが大切です。

測定機器の数値は目安

体組成計に表示される「基礎代謝量」も、体重や体脂肪率からの推定です。機種で数値が違うことがあります。厳密な値は、専門の施設で測る方法がありますが、日常では目安で十分です。

持病や妊娠中の人は

持病がある人、妊娠中・授乳中の人は、エネルギーの必要量が変わります。食事制限や運動を始める前に、医師や管理栄養士に相談してください。

基礎代謝でよくあるミス

  • 基礎代謝=1日に必要なカロリーだと思う。実際は活動量の分も必要です。
  • 極端に食事を減らす。筋肉が減り、体が省エネになり、かえって太りやすくなると考えられています。
  • 体組成計の「基礎代謝」の日々の変化に一喜一憂する。
  • 有酸素運動だけで筋トレをしない。
  • 「代謝が上がる」食品だけに頼る。

基礎代謝のチェックリスト

  • [ ] 自分の基礎代謝の目安を計算した
  • [ ] 食事量が基礎代謝を大きく下回っていない
  • [ ] 筋トレを週1〜2回から始めた
  • [ ] 毎食、たんぱく質をふくむおかずを入れている
  • [ ] 歩く時間や階段など日常の活動が増えた
  • [ ] 持病・妊娠中の場合は医師に相談した

基礎代謝のFAQ(よくある質問)

Q. 年齢が上がると基礎代謝は必ず下がりますか?

A. 加齢で下がる傾向はあります。おもな理由は筋肉などの除脂肪量の減少です。運動習慣で筋肉を保つことで、その差を小さくできる可能性があります。

Q. 基礎代謝は、冬のほうが高いですか?

A. 気温の影響を受けるとされることがありますが、日々の食事・活動の影響のほうが大きく、個人差もあります。

Q. 食事制限で基礎代謝が下がるのは本当ですか?

A. 極端な食事制限が続くと、筋肉量が減ることなどにより、エネルギー消費が下がる可能性があります。無理な減量は避けましょう。

Q. 基礎代謝を調べるのに検査は必要ですか?

A. 日常では、計算式の目安や体組成計の推定値で十分です。

筆者の見解(基礎代謝)

基礎代謝は、1日のエネルギー消費の約6割を占める大きな要素ですが、自分の努力で大きく動かせるのはそのうちほんの一部だと考えます。そのため私見では、基礎代謝を上げる裏技を探すより、筋肉を減らさない食事と筋トレ、毎日の歩く量を重ねるほうが、結果的に近道ではないでしょうか。基礎代謝の計算値は、食べる量の「下限」を知る目安としても役立ちます。

基礎代謝の関連項目

出典(一次情報)

本記事は医療・健康に関する一般的な情報提供を目的としており、診断・治療の代わりにはなりません。持病のある方、妊娠中・産後の方、体調がすぐれない方は、運動や食事の変更前に必ず医師にご相談ください。痛み・めまいなどを感じたときは中止してください。