食事・栄養

食事バランスガイドとは主食・副菜・主菜の数え方

食事バランスガイドとは|主食・副菜・主菜の数え方

食事バランスガイドは、1日に「何を」「どれだけ」食べるかをコマのイラストで示した国の目安です。主食・副菜・主菜・牛乳乳製品・果物の数え方(つ・SV)と、女性の1日の目安、ダイエット中の使い方を整理します。

公的機関・公式資料などの一次情報と照合して作成しています。このサイトについて

食事バランスガイドとは

食事バランスガイドは、1日に「何を」「どれだけ」食べたらよいかを、コマの形のイラストで示した目安です。厚生労働省と農林水産省が作ったもので、料理を「主食・副菜・主菜・牛乳・乳製品・果物」の5つに分け、それぞれを「つ(SV)」という単位で数えます。

カロリー計算は細かくて続かない、という人に向いた道具です。料理を「数える」だけで、食事の偏りに気づけます。ただし、健康な人の健康づくりのために作られたもので、糖尿病や高血圧などで医師や管理栄養士から食事指導を受けている人は、その指導に従います(農林水産省の説明)。

食事バランスガイドの基本

5つの料理区分と「1つ(SV)」の基準

SVは「サービング(食事の提供量)」の略です。

区分 主な料理 1つ(SV)の基準
主食 ごはん・パン・麺 主材料の炭水化物 約40g
副菜 野菜・いも・きのこ・海藻の料理 主材料の重さ 約70g
主菜 肉・魚・卵・大豆製品の料理 主材料のたんぱく質 約6g
牛乳・乳製品 牛乳・ヨーグルト・チーズ カルシウム 約100mg
果物 りんご・みかんなど 重さ 約100g

コマの軸は「水・お茶」、コマを回すヒモは「菓子・嗜好飲料」です。菓子・嗜好飲料は1日200kcal程度が目安とされています。コマは「運動すること」で安定して回る、という意味も込められています。

女性の1日の目安(つ・SV)

農林水産省の適量チェックチャートをもとにした目安です。

エネルギーの目安 当てはまる人の例 主食 副菜 主菜 牛乳・乳製品 果物
1,400〜2,000kcal 身体活動量が「低い」18〜69歳女性、70歳以上の女性 4〜5 5〜6 3〜4 2 2
2,200±200kcal(基本形) 身体活動量が「ふつう以上」の18〜69歳女性 5〜7 5〜6 3〜5 2 2

どちらの欄を使うかは、エネルギーの数字ではなく、チャートの活動量の区分で選びます。チャートでは、「低い」は1日中座っていることがほとんどの人、「ふつう以上」はそれ以外の人とされています。表のエネルギーの幅は食事バランスガイドの区分で、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」の推定エネルギー必要量(例:30〜49歳女性・ふつうで2,050kcal)とは作り方が違うため、ぴったり一致しません。体重を保てているかは、体重の変化で確かめます。

食事バランスガイドの具体例

表示から「つ」を数える例

料理の見た目からの換算は人によってぶれるので、確かめやすいのはパッケージの栄養成分表示を使う方法です。

食品の表示(例) 基準 数え方
牛乳 1本(200mL)当たり カルシウム227mg(消費者庁の表示例) 牛乳・乳製品1つ=カルシウム約100mg 227÷100≒2.3 → 約2つ
主菜の惣菜 1パック当たり たんぱく質12g 主菜1つ=たんぱく質約6g 12÷6=2 → 2つ
主食の商品 1個当たり 炭水化物40g 主食1つ=炭水化物約40g 40÷40=1 → 1つ

(2行目・3行目は計算のための仮の数値です。主菜・主食の基準は「主材料に由来する」量なので、料理全体の表示とは多少ずれます)

この方法で1日分をざっと数え、目安と比べて、足りない区分と多い区分を見つけます。表示がない料理は、主食・主菜・副菜がそろっているかを○×で確かめるだけでも十分です。

数え方のルール

農林水産省の解説では、基準量の約3分の2以上1.5倍未満を「1つ」と数え、それ以外は四捨五入して2つ以上などと数えるとされています。厳密さより「だいたい」で十分です。

食事バランスガイドを活用する流れ

  1. チャートの活動量の区分で、自分の欄を決める(1日中座っていることがほとんどなら「低い」)。
  2. 1日だけ、食べたものを5区分で数える。表示がある食品は表示から、ない料理は主食・主菜・副菜の○×で見ます。
  3. 足りない区分を1つだけ増やす。多くの人は副菜(野菜)が足りなくなりがちです。
  4. 多すぎる区分を1つだけ減らす。揚げ物の多い主菜や、お菓子・甘い飲み物(菓子・嗜好飲料)が多い場合はここから。
  5. 1〜2週間に1回、また数えてみる。

食事バランスガイドの注意点

  • 肥満(成人でBMI25以上)がある場合、農林水産省の資料は、体重の変化を見ながら「摂取の目安」のランクを1つ下げることを考慮するとしています。
  • 油や調味料はコマに描かれていません。料理に含まれるものとして扱うため、揚げ物や炒め物が多い日はエネルギーが多くなりやすいことを覚えておきます。
  • 妊娠中・授乳中は適量が異なります。「妊産婦のための食事バランスガイド」を見るか、健診で相談します。
  • 成長期の子どもの体格は、BMIではなく成長曲線で判断します。

食事バランスガイドでよくあるミス

  • 主食を抜いて「やせる食事」にする(主食は毎食の基本とされています)。
  • 主菜ばかり増やして副菜が足りない。
  • 菓子や甘い飲み物を数えない(1日200kcal程度の目安があります)。
  • 毎日きっちり合わせようとする(数日〜1週間で平均がとれていれば十分です)。

食事バランスガイドのチェックリスト

  • [ ] 自分の1日の目安(つ・SV)を確認した
  • [ ] 1日分の食事を5区分で数えた
  • [ ] 足りない区分・多い区分を1つずつ見つけた
  • [ ] 菓子・嗜好飲料を1日200kcal程度に収める工夫を考えた
  • [ ] 食事指導を受けている人はその指導を優先すると決めた

食事バランスガイドのFAQ(よくある質問)

Q. カロリー計算と、どちらがよいですか?

A. 目的によります。全体の偏りを見るなら食事バランスガイド、細かい量を調整するならカロリーや栄養成分表示の確認が向いています。組み合わせて使うのがおすすめです。

Q. 外食やコンビニでも使えますか?

A. 使えます。丼物なら「主食+主菜」、サラダを足せば「副菜」と数えます。

Q. ダイエット中は全部の区分を減らすべきですか?

A. 一律に減らすより、主食の量や主菜の調理法(揚げ物を焼き物にするなど)、菓子・嗜好飲料を見直すほうが、栄養の偏りを防ぎやすくなります。

筆者の見解(食事バランスガイド)

食事バランスガイドの良いところは、「何を減らすか」ではなく「何が足りないか」に目が向く点だと考えます。ダイエット中は食べる量を減らすことばかり考えがちですが、副菜や果物、牛乳・乳製品が足りていないことに気づくだけで、食事の満足感を保ちながら整えられます。私見では、まず1日分を数えてみることが、いちばん手軽な第一歩だと思います。

食事バランスガイドの関連項目

出典(一次情報)

本記事は医療・健康に関する一般的な情報提供を目的としており、診断・治療の代わりにはなりません。持病のある方、妊娠中・産後の方、体調がすぐれない方は、運動や食事の変更前に必ず医師にご相談ください。痛み・めまいなどを感じたときは中止してください。